日本のIT業界における女性が占める割合は、世界的に見て決して多いとは言えません。その理由として、IT業界で働く人が直面するストレスがあります。仕事上女性の方が不安を感じやすいのがIT業界だと言われているからです。近年こうした傾向は変化が見られるようになっています。女性のエンジニアが徐々に増加しているからです。
IT業界が女性にとって働きやすくなったと言えるのは、少子高齢化による人材不足が一因です。かつては豊富な人材がいた業界も、働ける若い世代のエンジニアが減少しているため、それを補うためより多くの女性の人材を採用する動きが活発化しています。
スマートフォンなどのモバイルデバイスの普及により、多くの人がさまざまな情報に触れることができるようになりました。女性向けのアプリ開発も積極的に行われていて、かつて以上に女性を意識したアプリの開発が求められています。そのため女性の目線でトレンドを把握し、売れるアプリを開発するため、女性のエンジニアが求められるようになっているのです。
IT業界もこれまでの男性中心の社会から、女性がもっと活躍できる環境へシフトする動きが活発になっています。より多くの女性を採用する企業ほど企業価値が高くなり、評価も上がるからです。こうした流れに合わせる形で、女性のエンジニアを採用する企業が増加しており、女性を支援する社会的なインフラの構築も進んでいます。これまでのような、女性が立ち入れないといった雰囲気は過去のものになったといっても過言ではありません。